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60代の不動産売却か賃貸か迷う人へ!判断のポイントと老後の安心を考える方法

不動産売却

渡邊 篤

筆者 渡邊 篤

不動産キャリア8年

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定年を迎え、「この家を売却すべきか、それとも賃貸に出すべきか」。
60代になると、多くの方がこの悩みに向き合うようになります。
年金だけで生活できるのか。
ローンや維持費はこの先どれくらいかかるのか。
さらに、子どもの独立や将来の介護・相続のことも気になり、「今のまま住み続けてよいのか」と不安を感じやすい時期です。
そこで本記事では、「売却」と「賃貸」それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、どんな点をチェックすれば、自分にとって納得できる判断につながるのかを分かりやすく解説します。
読み進めていただくことで、「何から考えればよいのか」が具体的に見えてきますので、ぜひ最後までご覧ください。

60代が自宅を売却か賃貸か迷う主な理由

60代になると、定年退職により毎月の給与収入がなくなり、公的年金が家計の柱になる方が多くなります。
総務省の家計調査では、高齢無職世帯は年金収入に対して生活費が上回る傾向があり、毎月の赤字を貯蓄で補っている実態が示されています。
さらに、住宅ローンが定年後も残っている場合は、年金から返済を続けることになり、老後破産のリスクが指摘されています。
こうした収入減少や年金水準、ローン残債への不安が、自宅を売却するか賃貸に出すかという悩みにつながりやすいのです。

また、60代前後は子どもの独立や結婚が進み、夫婦だけの世帯になる方が増える時期です。
その一方で、将来子どもと同居する可能性や、介護が必要になった際にどこで誰と暮らすかといった問題も現実味を帯びてきます。
自宅を売却してしまうと、将来子どもが戻って住む選択肢がなくなりますが、賃貸に出すと相続時の分け方や管理の負担が課題になると指摘されています。
このように、家族構成の変化や相続方針が、売却か賃貸かの判断をより複雑にしているのです。

さらに、築年数が進んだ持ち家では、外壁や設備の修繕費、固定資産税、火災保険料など、維持管理にかかる負担が年々重くなりがちです。
高齢になるほど掃除や庭の手入れも負担となり、「今のまま住み続ける」選択が本当に自分たちに合っているかを考え直す方が増えています。
一方で、空き家の増加が社会問題となっており、長期不在のまま放置すると劣化や防犯上のリスクが高まると行政も注意喚起しています。
この「維持し続ける負担」と「空き家リスク」のはざまで、自宅を売るのか貸すのかを早めに検討する必要性が高まっているのです。

迷いの要因 売却を考える背景 賃貸を考える背景
定年による収入減少 老後資金の一括確保 家賃収入で家計補填
子どもの独立と相続 資産整理と分割容易 家を残しつつ活用
老朽化と維持費増加 修繕負担から解放 修繕費を賃料で捻出

60代が自宅を「売却」するメリット・デメリット

自宅を売却する最大のメリットは、老後資金をまとまって確保しやすいことです。
長年の住宅ローンを完済していれば、売却代金の多くを生活費や医療費、介護費用として充てることができます。
また、不動産を現金化しておくことで、相続人の間で分けやすくなり、遺産分割のトラブルを避けやすいと指摘されています。
さらに、固定資産税や修繕費など、維持管理にかかる負担から解放される点も見逃せない利点です。

一方で、自宅を手放すことには、住まいの安定性が下がるという重要なデメリットがあります。
売却後は、賃貸住宅や高齢者向け住宅など新たな住まいを確保する必要がありますが、高齢になるほど入居審査が厳しくなるといった指摘もあり、早めの準備が望ましいとされています。
また、売却によって利益が出た場合には、譲渡所得に対する税金がかかる可能性があり、資金計画や税負担を事前に確認しておくことが大切です。
加えて、高齢期の引っ越しは体力的・精神的な負担が大きく、生活環境の変化に慣れるまで時間を要する点も注意点と言えます。

では、どのような60代の方にとって「売却」を選びやすいかという一般的な条件を整理してみます。
まず、今後数年以内にコンパクトな住宅や高齢者向け施設への住み替えを予定しており、現在の自宅の管理が負担になっている場合です。
次に、相続人が複数いて不動産をそのまま残すよりも、現金で分けやすくしたいと考えている方や、相続税や老後資金を確保するために資産整理を進めたい方も、売却を選択肢に入れやすいとされています。
さらに、建物の老朽化が進み修繕費の負担が重い場合や、空き家になる可能性が高いと感じている場合も、早めに売却してリスクを減らすという考え方が一般的です。

売却の主なメリット 売却の主なデメリット 売却を選びやすい条件
老後資金の一括確保 住まいの安定性低下 住み替えの具体的予定
維持管理負担の解消 引っ越し負担の増大 管理負担の大きい自宅
相続手続きの簡素化 譲渡所得課税の可能性 相続整理を優先したい

60代が自宅を「賃貸(貸す)」するメリット・デメリット

まず、自宅を賃貸に出す大きなメリットは、家賃収入が老後の家計を補う役割を果たすことです。
公的年金だけではゆとりが不足する場合でも、毎月の家賃があることで生活費や医療費、介護費の一部を賄いやすくなります。
さらに、自宅を手放さずに活用できるため、将来の相続や再び住み直す選択肢も残しやすい点が特徴です。
高齢期の安定収入源として自宅を活用する考え方は、資産を生かす方法のひとつといえます。

一方で、自宅を貸すと賃貸経営上の負担も生じます。
代表的なものとして、入居者がいない期間の空室リスクや、家賃滞納リスクがあり、その間も固定資産税や保険料などの支出は続きます。
加えて、入居者募集や契約更新、退去時の原状回復、住宅設備の故障対応など、細かな管理や修繕への対応が必要になります。
近隣との騒音トラブルなどが起きた際には、所有者として一定の説明や調整に関わる可能性があることも理解しておく必要があります。

さらに、60代が自宅を賃貸に出すかどうか判断する際には、いくつか確認しておきたい一般的なポイントがあります。
まず、その地域の賃貸需要や家賃相場、交通利便性などから、継続的に入居者が見込めるかを検討します。
次に、建物や設備の老朽化の程度を確認し、今後必要になりそうな修繕費用や、耐震性・安全性への配慮も考えることが大切です。
あわせて、自分や家族が将来その自宅を再び利用する予定があるかどうかも含め、長期的なライフプランとの整合性を確認しながら、賃貸化の是非を検討していくことが重要です。

項目 賃貸の主なメリット 賃貸の主なデメリット
家計面 家賃収入で老後家計補填 空室時も固定費負担継続
資産面 自宅を手放さず資産活用 資産価値下落や老朽化負担
管理面 長期入居なら安定運用 修繕対応や近隣調整の手間

60代が「売却か賃貸か」を判断する5つのチェックポイント

まず確認したいのは、ご自身とご家族の今後の暮らし方です。
例えば、何歳頃までどの地域で暮らしたいのか、夫婦ふたりか子ども世帯との同居か、将来は高齢者向け住宅や介護施設への入居も視野に入れるのかといった点を言語化することが大切です。
国の調査などでも、プレシニア層は「売却」や「家族が居住」といった意向が多く、自宅の活用は家族の状況に強く影響されるとされています。
こうした将来像を家族と共有したうえで、「その家を自分たちで使う予定があるのか」「誰かに住んでもらう前提なのか」を整理すると、売却か賃貸かの方向性が見えやすくなります。

次に、老後資金と自宅の維持費を数字で比較することが重要です。
公的な統計によると、高齢夫婦無職世帯の平均収入は年金を中心に月およそ20万円台半ばとされていますが、住居費や医療費などの支出を含めると、ゆとりのある生活には一定の金融資産が必要とされています。
そこで、現在の預貯金や年金見込み、住宅ローン残高、固定資産税や管理費、修繕費の見込みなどを一覧にし、「持ち家に住み続ける場合」「売却した場合」「賃貸として貸し出す場合」で、おおまかな出入りの金額を試算してみます。
老後の医療費や介護費用の増加も想定しつつ、無理なく暮らせるかどうかを冷静に確認することが、判断の土台になります。

さらに、自分たちだけで結論を急がず、第三者の専門家へ相談しながら進めることも欠かせません。
国の調査では、高齢期の住宅資産の活用には、不動産業者だけでなく、福祉団体や金融機関など複数の専門家が連携した相談体制が求められていると指摘されています。
実際に、各地で高齢者向けの住み替え相談や、自宅の売却・賃貸活用と老後資金計画を一体的に考える窓口が設けられるようになってきました。
一度決めた内容も、健康状態や家族構成、税制や不動産市況の変化に応じて、数年ごとに見直していくことで、ご自身に合った判断に近づきやすくなります。

確認項目 売却を検討する目安 賃貸を検討する目安
今後の居住予定 自宅に住む予定なし 将来また住む可能性
老後資金の状況 一時金で資金確保 家賃収入で補填
管理や維持の負担 管理が大きな負担 修繕管理も対応可

まとめ

60代で自宅を売却か賃貸か迷うときは、感情だけでなく数字と将来像の両方から考えることが大切です。
まず「どこで誰と暮らしたいか」「住まいをどのくらい使うか」を整理し、家計や資産、税金、維持費を具体的に書き出して比較しましょう。
売却は老後資金の確保や相続整理に有利な一方、住まいの安定性や引っ越し負担に注意が必要です。
賃貸は家賃収入が期待できますが、空室や修繕、管理の手間を理解しておくことが欠かせません。
迷う場合は、早めに専門家へ相談し、定期的に見直しながら、自分と家族にとって無理のない選択を進めていきましょう。

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